この夏読みたい会計・税務関係の課題図書⑦―会計センスがUPする書籍『ビジネス・アカウンティング』『この取引でB/S・P/Lはどう動く?財務数値への影響がわかるケース100』


編集部

時間に多少余裕のあるこの時期、目先の知識の習得にとらわれず、大きな視点で会計をとらえてみると、「会計センス」に磨きがかかり、今よりもう1段レベルアップできると思います。

以下では、そのような視点から有益な2冊の書籍をご紹介。

山根節・太田康広・村上裕太郎『ビジネス・アカウンティング〈第4版〉―財務諸表から経営を読み解く』

本書は、慶応大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネススクール/KBS)の「会計管理」という科目のダイジェストを書籍化したもの。

ビジネススクールの講義ですので、「財務諸表をつくる」ではなく「財務諸表から経営を読み解く」ことを目標に解説されています。

会計・経理に携わる仕事をされている方や受験生の中には、知識は豊富でも、「経営と会計数値を結び付けて考えること」が苦手な方が意外と多いと耳にします。

本書は、LINE、メルカリ、マネーフォワード、三井不動産、三菱地所、野村不動産、アリババ、アマゾン、NTTドコモ等の実際の財務諸表を題材に、実践的に解説。

本書で解説されている「比例縮尺財務諸表」を自分で実際につくってみると、有報などの数字のみの財務諸表をみた印象とは、まったくイメージが異なりますね。

*A5判 / 336頁、定価:3,080円(税込)、中央経済社
ご購入はこちら!

佐和周著『この取引でB/S・P/Lはどう動く?財務数値への影響がわかるケース100』

企業が通常の活動を行い、また外部環境が変化した場合、利益や財務指標は基本的に何らかの影響を受けますね。

したがって、これらについてどう仕訳するかだけでなく、事前に「この取引をしたらB/S、P/L等にどう反映され、さらに財務数値への影響はだいたいこんな感じ」とざっくり捉えて適切に対処することが実務では非常に重要です。

この能力が会計センスの大きな要素の1つといえるでしょう。

税理士・会計士受験生にとっても、本試験問題は実務家になるための素養が試される試験ですので、試験委員の先生方も当然この点も意識されて出題されているハズ。

本書は、企業の通常の活動、資金調達や投資、M&A等、一般的によく行う取引や外部環境の変化が財務数値に与える100ケースについて、取引前と後のB/S・P/Lの見え方、将来の財務数値(財務比率)への影響を解説しています。

A5判 / 312頁、定価:3,300円(税込)、中央経済社
ご購入はこちら!


関連記事

ページ上部へ戻る