【税理士受験生のための大学院体験記】息子の中学進学をサポートしながら、ハードな日々でも2回目の青春を謳歌♪


もうすぐ4月、入学シーズンですね♪

会計関連でいえば、税理士試験の科目免除を目的に、大学院に進学される方もいらっしゃることでしょう。

そこで、“春からの大学院生活”を応援するため、大学院に通われた先輩方に、ご自身の大学院生活を振り返っていただきました。

今回、お話しいただいたのは、2人のお子さまがいらっしゃる定岡 佳代さんです。

【プロフィール】

・兵庫県生まれの40歳
・2人の息子を育てながら、立教大学大学院に通学(2018年4月~2020年3月)
・在籍時には都内の税理士事務所でパート勤務
・大学院修了後、2020年12月に都内の税理士法人へ転職
・税理士試験の合格科目は簿記論、財務諸表論、消費税法(簿記論は修士1年次に合格)
・2021年4月、税理士登録予定

大学院に入学される方はもちろん、現在大学院に通われている方、進学を検討されている方も必見のお話が満載です。

それでは、いってみましょう!

大学院と育児を両立させるポイント

――本日はよろしくお願いします♪ プロフィールを見ると、2人のお子さまがいらっしゃるのですね! 大学院と育児を両立させたポイントなどがあるようでしたら、教えてください。

定岡さん 私が立教大学大学院に入学したとき、2人の息子はそれぞれ小6・小4に進級しました。ママにとっては、子どものイベントとの兼ね合いも、重要なポイントだと思います。「大学院で一番大変なのは2年次の最後の追い込み」と税理士の先輩に聞いていたので、私も、その期間が長男の中学進学と重ならないように、入学の時期を決めました。

――数ある大学院のなかから立教大学を選んだ理由は何でしょうか?

定岡さん 立教大学大学院を選んだのは、通勤路線上にあったためです。1年次は、修士論文以外の授業の単位をすべて取得するため、火曜昼3時間、木曜夜3時間、土曜昼6時間という通学スケジュールを組み、通勤定期で通っていました。

――1年次といえば、お子さまの中学進学もあった時期かと思います。多忙な日々だったと思うのですが、どのように両立させていたのでしょうか?

定岡さん たとえば、夜間授業で帰りが遅くなる木曜に、2人の息子を同じ塾に通わせていました。塾や大学院の後に最寄り駅で待ち合わせ、一緒に駅前のファミレスに行って夕飯を食べました。「木曜は家族みんなで外食の日」と決めることで、息子たちも木曜が楽しみになり、ちゃんと塾に行ってくれました(笑)。

――それは、お子さまたちにとってもメリハリがつきますし、楽しそうですね!

定岡さん そうですね。ただ、育児をしながらの大学院は楽しいこともありますが、身体的にはハードな日々でした。私は、学校以外の時間帯には、税理士事務所でのパート勤務と子どもの野球当番を振り分けていたのですが、それぞれを完璧にこなすのは、身体に負担がかかります。そのため、家庭と職場には事情をこと細かに話して、応援してもらえるように努めていました。

大学院と育児(または仕事)を両立させるためには、「絶対に2年で修了するぞ!」と強い意志をもち、その決意を周りにも伝えて理解を得ることも大切だと思います。

普通なら出会えない人と仲良くなれることも大学院の楽しさ

――大学院で楽しかったとき、逆につらかったときは、どんなときでしたか?

定岡さん 基本的に、先生とのゼミや同級生との飲み会は楽しかったです。ただ、最後の追い込み(2年次の秋頃~)では、「このまま修士論文が完成しなかったらどうしよう」という不安で押しつぶされそうになったこともありました。とはいっても、「とにかく書くしかない!」と開き直って、ラストスパートを全力疾走しました。

いま振り返ると、先生、先輩、上司、家族など、色んな方が私を支えてくれていたのだと思います。本当に感謝しています。

――同じ大学院には、どんな方がいらっしゃったのでしょうか?

定岡さん ゼミ生は25歳~50歳と年齢層が幅広く、ユニークで明るい方ばかりでした。普通の日常なら出会えない若い人たちと友達になれることも、大学院ルートの醍醐味かもしれません。

同級生たちとは、今もたまに連絡を取り合っています。残念ながら卒業式がコロナ禍で中止になってしまったので、「アフターコロナには盛大に打ち上げをしよう!」と楽しみに話しています。青春っていいですね(笑)。

大学院ルートで身についたスキル

――「大学院では修士論文の執筆が大変」という声をよく耳にしますが、定岡さんは大変だったことはありますか?

定岡さん テーマを掘り下げ、「自分だけのオリジナリティ」を構築することが想像以上に難しい作業で、苦労しました。

テーマは、実務に活かせそうなものを選ぶと、興味をもって執筆を進められると思います。しかし、そこからオリジナリティを構築するには、先生とのコミュニケーション(ゼミ)がなくては進みません。

修士論文を書くにあたっては、独りよがりで進めるのではなく、「常に先生とコミュニケーションをとり、試行錯誤を繰り返すこと」が大事だと思います。

――修士論文の執筆で身についたスキルがあれば教えてください。

定岡さん 修士論文を書くためには、関連する税法の条文を理解することが必須でした。今は「e-Gov」という検索エンジンがあり、関連条文を探すのに大変便利です。

税理士は「税法の法律家」なので、今でも仕事で調べ物ができた際には、必ず関連する税法の条文を抜き出し、「法律のウラをとる」ようにしています。

このスキルは、税理士試験の勉強だけでは身につかなかったと思います。

立教グッズで楽しく通学

――この4月から大学院に進学される方もいらっしゃいます。入学までに揃えておきたい、大学院生活におすすめのグッズがあれば教えてください。

定岡さん ノートパソコンは絶対に必要です。2年間をともに戦う「相棒」として、お気に入りを見つけてください。

あと、付箋とUSBも便利です。私はいつもペンケースに入れて持ち歩き、図書館で借りた本の重要な部分に付箋を貼っていました。

また、個人的には学校グッズを集めるのが好きで、バッグやペンケースは立教のものを使っていました。これを持って学校を歩くだけで楽しくて、立教グッズのおかげで、すっかりパープルが好きな色になりました(笑)。

大学院生活グッズ

大学院ルートは税理士としての「強み」になる

――大学院に通われてみて、どのような方に向いていると感じましたか?

定岡さん 大学院ルートは、「成長できる環境」に身を置くことができますし、また、税理士試験よりも合格の確実性が高いです。そのため、私のように育児と両立しながら税理士を目指す女性には向いているのではないかと思います。

――成長できる環境も、税理士になれる確実性も魅力的ですね。

定岡さん そうだと思います。私は税理士試験に2科目合格した時点で、大学院に入学したのですが、1年次に3科目めの簿記論に合格したとき、「このまま修了できれば税理士になれる!」と、目の前の景色がパッと開いたように感じました。

たしかに、修士論文提出までの道のりは、決して楽なものではありませんでした。個人差はありますが、「それなりの苦労」は覚悟しておかなくてはなりません。

しかし、それを乗り越えたときには、自分が入学前より何倍もパワーアップしていると感じることができます。この経験は、今後税理士として仕事をするうえで「強み」になると確信しています。

――これから大学院ルートを検討される方に向けて、おすすめの入試対策があれば教えてください。

定岡さん 租税原則(公平・中立・簡素)や税法の基本は、小論文のネタになるので、最低限知っておくといいと思います。

私の場合、入試まで時間があまりなかったので、「租税法」と検索してヒットした本を、書店に行って選びました。実際に購入したのは、『租税法 第2版』(有斐閣アルマ)です。準備期間が短かったので、持ち運びしやすくて読みやすいものとして、当時これを選んだと思います。

他にも、インターネットで知識を得たり、また、立教大学大学院に現役学生の知り合いがいたので、その方が書いた研究計画書を見せてもらったりしていました。学内で閲覧できる小論文の過去問もチェックしました。

入試対策では、積極的に動くことをおすすめします。

メッセージ

――最後に、読者の皆さんにメッセージをお願いします。

定岡さん 大学院ルートは、他では得ることができない経験ができます。楽しいこともつらいこともありますが、すべてが一生に一度の貴重な経験だと思って、存分に味わってほしいです。

あと、立教大学大学院の卒業生としてですが、立教は校舎がとっても素敵で、通学するたびにテンションを上げることができます。大学院ルートを考えている方には、ぜひおすすめしたいです(笑)。

大学院に通われている方も、この春から通われる方も、進学を検討されている方も、最後まで頑張ってください! 応援しています。

――大学院生活への期待感が高まるお話、ありがとうございました♪


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会計人コース編集部・編
定 価:1,870円(税込)
発行日:2020/09/29
A5判/144頁
ISBN:978-4-502-36301-6


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