大学院担当教授が教える科目免除制度の概要―入試から修了まで


1.はじめに

現在、私は、日本大学大学院法学研究科教員として税法を担当しています。また現役の税理士でもあります。かなり昔の話となりますが、専門学校に通い5科目合格のうえ税理士となりました。大学生時代に会計科目を、税法科目は社会人となったのちでした。

合格時には実務経験要件をクリアしていたため、すぐに登録をし、翌年独立開業しました。開業税理士として10数年経過したのち、大学・大学院の専任教員となり、今日に至ります。これらから税理士試験について、自分の経験から一般試験を、指導教員として大学院での科目免除、その両方を理解しているつもりです。

ここでは税理士試験における大学院での科目免除について、若干ではありますがその様子を紹介してみたいと思います。

2.大学院での科目免除の概要

まずは修士による税理士試験科目の一部の免除制度(税理士法7条)についてみることにします。
この制度は、おおまかにいって所得税法や法人税法といった「税法に属する科目等」に関して修士の学位を授与された者、または簿記論、財務諸表論といった「会計学に属する科目」に関して修士を授与された者は、国税審議会の認定のうえ、試験科目の一部が免除されるというものです。

つまり、「税法に属する科目等」に関して修士を取得すれば税法に関する科目3科目のうち2科目が、「会計学に属する科目」の修士では会計学に属する科目2科目のうち1科目が、それぞれ免除されるのです。

なおこの制度は税理士法に規定された制度です。利用できるのであれば利用すべきです。
ただし、この大学院を単に税理士試験合格のバイパスとして理解していると、実は困ったことが起きてしまいます。それは修士の学位を取得するためには修士論文の作成が必要だからです。


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