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JAC
【編集部より】
税理士試験まであと1カ月ほどとなりました。受験生の皆さんは追い込みに余念がないと思います。そこで、本記事では合格者の方々が本試験直前にどのような勉強に取り組んでいたかをご紹介いただきます。ぜひ参考にして、残りの時間を効率よく勉強し、本番まで突き進んでください!
私の受験戦績〜消費税法
前回の会計科目編に引き続き、今回もまずは私の受験歴(消費税法)を記します。
・令和4年度(第72回) 不合格(59点)
・令和5年度(第73回) 不合格(49点)
・令和6年度(第74回) 不合格(52点)
・令和7年度(第75回) 合格 ボーダー70点:自己採点75点:得点開示63点
前提として、40代未経験で会計事務所に転職し、大学院での修士論文執筆と平行しながら試験を受けていたことや、夫婦共働きかつ3人の子育て中で勉強時間がどうしても限られていたという背景はあります。(興味がある方は合格体験記をご参照ください。)
ただ、4回目で合格した今振り返ると、勉強時間の確保以外に、「残り1カ月で本試験での戦いの準備」が出来ていませんでした。ここが私の失敗の要因です。
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。(元プロ野球監督の野村克也氏の名言、元は肥前国平戸藩主の松浦氏の格言より)」。
本稿では、私が陥った残り1カ月における失敗事例をランキング形式で記すことで、皆さんには同じ轍を踏まずに合格を掴み取っていただきたいと思います。
<失敗事例 第5位> Cランク理論丸暗記への注力
税法は「理論勝負」とも言われることから、過去10年程の本試験問題を見ると、出題可能性が低いCランク論点、かつ「べた書き(理論集の規定をそのまま記述する)」問題が複数出題されていました。
そのことから、「もしCランク理論が出て、これを完璧に書けたら、他の受験生との競争で優位に立てるはず」という心理に陥りました。そして、1カ月前の貴重な期間にもかかわらず、なぜか出題可能性が低い理論の暗記を繰り返し、精度を高めていました。
本当に時間の無駄です。裏を返せば、本試験1カ月前でメンタルが不安定だったということでしょう。
税理士試験は競争試験であり、試験(採点)の性質を頭では分かっていても、メンタルを含めて本当の意味で理解しきれていない証拠でした。
本試験で差がつくのは、Cランクではなく、A・Bランクの正解率です。これを思い知る典型的な失敗例でした。
<失敗事例 第4位> 過去問(模試)復習への注力
過去問は本試験のレベルを把握するのに最適ですが、過去問と全く同じ問題は出題されません。そして、残り1カ月で過去問(模試)を何度も復習していると、問題のランクにかかわらず「過去問題への慣れや油断」・「初見問題への対応力低下」が起こります。
なぜそこに陥ったのか。振り返ると、「総合問題を解く感覚を維持しておきたい」・「自分が総合問題で高得点が取れることを可視化したい」というメンタルが働いていたと思います。
しかし、むしろ残り1カ月でやるべきなのは、本試験の極限状態を想定した初見問題への対応訓練なのです。
<失敗事例 第3位> 睡眠不足・疲労による体調不良
残り1カ月を切った7月中旬。仕事で5月決算(7月申告)法人を複数抱え、他のスポット対応もありという状況。土日は少しでも勉強時間に充てたいことや、月末に有休3日間を取得予定だったこともあり、その反動で平日の残業時間が増えていました。
試験前のメンタル不安にも重なって疲労が蓄積したのでしょう。結果として、土曜日に発熱。週末の避けられない家族行事をこなすも、熱が下がらず翌火曜日に病院受診。ここで試験1週間前でした。
その後、熱は下がりましたが、貴重な火・水・木の試験休暇3日間を強い倦怠感の中で過ごすことになり、この期間に行った理論暗記の精度は低く、計算も何とか答練2回分を解くのがやっと、という状態でした。
試験前は体調管理が一番と言われますが、どこかで「自分は大丈夫だろう」という油断がありました。今、自分を追い込んでいるあなたにこそ起こる可能性がありますので、どうか自分事としてご留意ください。
<失敗事例 第2位> 「記憶維持のための」理論暗記
理論集の暗記目的が「記憶を維持するため」になってしまい、本試験で「使いこなす」ための訓練になっていませんでした。
基本的な理論暗記は税法の合格条件であり、合格ラインを争う他の受験生もそこは仕上げた上で本番に臨んでいます。しかし、昨今の本試験では、規定の丸写しではなく、用語の意義として定義を書かせた上で具体的な事例への実践的な「当てはめ」を求めています。つまり、暗記した規定の本質を理解し、それを実際に使いこなす必要があるのです。
不合格が続いた期間は、暗記の記憶が薄れることを恐れるがあまり、理論集の暗記を回すことに偏り、それで満足してしまっていました。
この使いこなしに慣れておらず暗記偏重のままで本試験を迎えると、当てはめ問題に想像以上に時間を浪費し、更にそこで焦ると事例内容の勘違いや結論間違い等の“事故”を起こすリスクすらあります。
私は令和5年と令和6年にこの失敗事例を起こしましたが、合格した令和7年はこの当てはめ問題にリベンジしました。
<失敗事例 第1位> タイムマネジメントの練習不足
堂々の第1位は、会計科目編の「必ずやるべきこと」でも触れた内容です。やはり、不合格の年は、本番を想定した時間配分に基づく練習量が圧倒的に足りませんでした。
おそらく9割の受験生が自分の時間配分の戦略を持って本番に臨みますが、それを充実に遂行できるのは1割程度だと想定します。
私も税法初受験の令和4年は、計算の納税義務に30分もの時間を費やしたあげく正答率は低く、そのおかげで他の正答率が高いAランク問題に行き着くことができない有り様でした。また、令和6年の計算も同様に、原則課税の二問目の付記事項の最後までたどり着きませんでした。
一方で合格した令和7年は、「理論40分、計算70分、見直し/仕上げ10分」を軸に、本試験1カ月前は初見問題で徹底的に訓練をした結果、本試験では全体の問題に満遍なく手を付け、合格ラインに乗ることができました。
メモの書き方や解答用紙への記入スタイル(タイトルの書き方、略字)を固めることはもちろん、試験中の細かい経過時間毎にどのような動きをするか、想定外の問題が出た時・焦っている時・一瞬頭が真っ白になった時にどのような対応をするか等を、予め決めて訓練を重ねましょう。
本試験に合格する基準は、これまでの勉強時間の量でもなく、税法の細かい論点を知り尽くした量でもなく、「本試験120分の中で、他の受験生の正答率が高い問題順に出来るだけ多く得点できた人」なのです。
そのためには、必ず全体の問題に目を通した上で、正答率が高いであろう問題を優先的に回答して合格点を取る「訓練」を重ねる必要があります。
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以上が本試験まで残り1カ月における、私の失敗事例ランキングです。これまで積み上げてきた勉強内容をしっかりと本番で得点につなげられるように、この1カ月で「限りなく本番を想定した対策」を行い、合格を勝ち取ってください!
【プロフィール】
JAC
「業界未経験のアラフォー営業マン、税理士を目指す。」
新卒で一般企業に就職し、法人営業を中心に長く働いた後、40代目前で業界未経験の状態から会計事務所に転職。夫婦共働き+子供3人(現在小5・小3・2歳)の子育てをしながら、簿記論・財務諸表論・消費税法の3科目に合格。大学院での論文執筆を経て、税理士資格を取得。
【JACさんの記事紹介】
【税理士合格体験記】業界未経験のアラフォー営業マン、働きながら大学院+3科目合格!











