どうやった?どうだった?税法大学院入試対策~【前編】準備したこと


H.O(30代/地方公務員)

【編集部より】
税法大学院への進学を考えている方も多いと思います。実際、どんな対策をしたか、面接はどうだったかについてのリアルな体験レポートを前編・後編にわたりご執筆いただきました。

H.Oさんの合格体験記はコチラ

税法大学院への進学動機は?

税理士試験は、主に理論と計算で構成されている科目が多く、試験日までに「正確性」と「スピード」を一定の水準まで引き上げる必要があり、正確性やスピードが求められる試験であると認識しています。

一方で、税法大学院は、条文や判例を通じて、租税法を体系的に学ぶことで、税務上の合理的な判断力や解釈力を養うことができると考えており、研究においては、「思考力の深さ」や「根拠を追求する姿勢」が求められるものであると認識しております。

大学院への進学にあたっては、「公務員として養ってきた資質」と「税法大学院で研究活動を行うにあたり自分自身が必要と考える資質」との親和性が高いと考え、税法大学院への進学を目指し始めました。

大学院の受験対策に費やした時間は?

70時間から80時間程度であったと思います。

実際に行ったことを以下にまとめます。

なお、私は、税理士試験において1科目あたり1,000時間程度、時間を費やしていました(詳しくは合格体験記参照)。

そのため、試験対策と比べると、精神的にも肉体的にも負担は少なかったです。

  • 大学院の情報収集(10時間程度)
  • 説明会への出席(7~8時間程度)※私は4つの大学院の説明を受けました。
  • 参考文献の読込並びに研究計画書の案作成、校正及び清書(50時間程度)
  • 願書の作成及び発送(2~3時間程度)

大学院の選び方は?

「確実に大学院と仕事を両立できるか否か」を念頭にして、説明会に出席した大学院のうち、仕事と勉強の両立ができそうな大学院であり、且つ、説明会等において先生方に対する印象が良かった大学院を受験しました。

説明会に参加した大学院のなかには、非常に高レベルな修士論文の作成を求める大学院や教授の印象が著しく悪い大学院もあったため、入学後のアンマッチを防止するためにも、時間の許す限り、説明会には参加した方が良いと思われます。

なお、面接において、「なぜ、うちの大学院を志望したのか?」と質問される可能性は極めて高いと思われますので、ご自身の状況に合わせて、整理しておいた方が良いと思われます。

参考文献は何を読んだ?

テーマの選定にあたっては、租税判例百選をベースにしました。

そして、判例百選の文中で出てくる用語の定義や意義、解釈についての詳細を学ぶために、金子宏著『租税法第24版 (法律学講座双書) 』(弘文堂)や増井 良啓著『租税法入門第3版法学教室ライブラリィ (法学教室LIBRARY) 』(有斐閣)を参考にしました。

また、租税法のアウトラインを押さえるために、木山 泰嗣著『教養としての「税法」入門』(日本実業出版社)も読みました。

大学院の受験対策をするうえで課金(ex.受験対策授業のようなもの)は必要?

私は不要であると思います。研究計画書の添削や面接対策、筆記試験対策については、インターネットのほかChatGPT等のAIを活用することで、充分に対策はできると考えます。

大学院でかかる費用は?

私の受験した2校は、両校とも2年間で学費が160万円程度でした。

なお、雇用保険に加入している方であれば教育訓練給付金を受けることのできる可能性があることや、雇用保険に加入していない方であっても所得税の特定支出額控除が適用される場合もあるかと思われますので、受験される方の状況によっては、受けることのできる経済的支援が幾らかあるかと思われます。

説明会に参加した大学院と実際に受験した大学院は?

4校の説明会に参加しました。

参加した時期は、8月下旬から9月上旬でした。

どこの大学院も出席人数は20名から30名程度だと思われます。また、資料請求のみ行った大学院もありました。

しかし、実際の受験においては、説明会に参加した大学院のうちの2校を受験しました。

研究計画書の構成は?

以下、構成を記します。

なお、研究計画書の作成においては、大学院が指定する文字数前後で作成する必要があり、私の受験した大学院では、1校は1,200字程度での作成を求められ、もう1校については、2,000字程度での作成を求められました。

①研究テーマの選定理由
②現状及び課題並びに研究目的
③判例の事例
④研究計画
⑤参考文献

研究計画書の作成にあたり心掛けた点は?

研究の軸をしっかり持つことだと思います。私の場合は、「法律の意義」と「実務における運用」の不整合な点に着目し、解釈論を中心に研究を進めていくことを明記しました。

以上、私が準備したことについてまとめました。
実際の試験については、後編で解説します。


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