【税理士合格体験記】「理解先行型」がポイント! 大学院と両立しながら4ヵ月で簿・財に同時合格!


M.Y
(大学院1年生、25歳)

合格科目:簿記論・財務諸表論(ともに令和3年)
学習スタイル:オンライン講座(スタディング)、市販問題集

税理士を目指したきっかけ

もともと学部生時代に経営学を勉強しており、簿記の楽しさのようなものを感じていました。

大学卒業後メーカーに就職しましたが、経営や会計とはまったく関係のない部署に配属され、働いているうちに「プロとして能力を発揮できる仕事をしたい」と思ったのが税理士を目指したきっかけです。

そこから、改めて簿記の学習を始め、在職中に日商簿記2級を取得しました。

当初は働きながら勉強することも考えましたが、勉強に集中して早期合格したく、またMBA(経営学修士)も同時に取得できるとして、大学院で学びながら税理士を目指すことにしました。

なお、通っている大学院には科目免除制度はなく、5科目合格を目指しています。

大学院と税理士試験の両立

大学院進学を決めてからは受験対策をしましたが、「会計学専攻」ということもあり、財務諸表論の理論学習がそのまま受験対策になりました。

入学後は、大学院の講義によっては、会計の考え方や税法の制定意図などが税理士試験の役に立つこともあります。

大学院は、レポート提出などのタスクをこなすことが大変ですが、しっかりタスクを管理することで税理士試験の勉強と両立できています。

「理解先行型」で簿・財を同時に勉強

人によって学習スタンスは「理論先行型」と「理解先行型」に分かれると思いますが、私は後者でした。

大学院に入学した4月から「簿・財同時学習」のオンライン講義を倍速で一気に見ました。このときは完全に理解できなくても、覚えられなくても、とにかく5月中旬くらいまでに1周することを目指しました。

その後、7月に入るくらいまで、市販の個別問題集(TAC)をとにかく回しました。できなかったところを中心に最低5周はしたと思います(印刷して何度も解きなおせるように、スキャナーとプリンターを用意するのがおすすめです)。問題集の中で理解できなかったところは完全に納得できるまでオンライン講義を見たり、インターネットで検索したりしました。

7月くらいからは総合問題集の基礎と応用、過去問題集(すべてTAC)に手をつけ、出題形式に慣れるようにしました。

簿記論のポイント

早期合格のポイントは、とにかく個別問題を理解できるまで解くことだと思います。

特に簿記論は、いわゆる「捨て問」と言われる難しい問題が出ますが、個別問題が解けるレベルであれば十分に合格圏に入れると感じています。

総合問題や過去問は、個別問題の復習、「捨て問」の判断や時間配分の練習くらいの感覚で解くほうがよいと思います。

試験本番では思いもよらないことが起こります。私の場合は、第一問からまったく手が出ないような問題が出て動揺しました。

この時点で若干あきらめの気持ちも出ましたが、「とにかく解けるものから解く」という方向に切り替えたことが合格につながりました。

よく言われることですが、税理士試験は相対試験です。自分ができない問題はたいてい他の受験生もできないということを思い出し、最後まであきらめないことが重要だと思います。

財務諸表論のポイント

財務諸表論は理論問題もありますが、得点源は計算問題です。

私は計算で満点近くを取って、理論で20~30点を取るという戦略で財務諸表論に臨みました。計算は、簿記論の学習で十分に満点を狙えます。

理論は多少のキーワードの暗記は必要ですが、税法科目ほど丸暗記の必要はありません。

キーワードを軸に論理的に説明できれば問題ないと思います。

最後に

私は正直、学習開始から試験本番までの時間がなく、翌年度(令和4年度)の試験に向けた予行演習のつもりで受験しましたが、結果として学習開始から約4ヵ月で簿記論・財務諸表論に合格することができました。

合格できるか不安なこともあるかもしれませんが、自分の限界を決めず、とにかく問題を解いていくと自信もついてくるはずです。


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