-前回仕訳の重要性をお話いただきましたが、いまいちイメージをつかめません。仕訳をマスターするコツはありますか?
ここでは特にはじめの段階の仕訳のコツを伝授します。それは、“現金を中心に仕訳を考えること”です。
次のステップで考えるとよいでしょう。
◆ステップ1:資産と負債を現金でイメージする
資 産 ⇒ 現金にかえられるもの
負 債 ⇒ 現金が出ていくもの
◆ステップ2:資産と負債の増加の側をおさえる
<資産の増加は借方、負債の増加は貸方(いずれも減少は逆)>
資産の増加 ⇔ 負債の増加
◆ステップ3:費用と収益は現金の増減とセットで考える
<費用は現金(資産)の減少とセット>
費 用 ⇔ 現金の減少
<収益は現金(資産)の増加とセット>
現金の増加 ⇔ 収 益
もう1つ、仕訳をマスターするコツは実際に「書く」こと。
これにより、記憶もより確かなものになります。
勉強を進める際は、必ず書くようにこころがけましょう。
〈執筆者紹介〉
穂坂 治宏(ほさか・はるひろ)
税理士 受験指導に情熱を燃やすカリスマ講師
これまで簿記論・財務諸表論の合格者を多数輩出。主な著書に『新なるほど合格塾 日商簿記3級』『同・2級商業簿記』『同・2級工業簿記』(中央経済社)、『税理士財務諸表論 穂坂式つながる会計理論』(ネットスクール)などがある。