つぶ問8-3(簿記論)―特商、工事収益、新収益認識


「つぶ問」は、『会計人コース』2018年9月号~2019年8月号の連載「税理士試験 独学合格プロジェクト」簿記論・財務諸表論に連動してTwitterで週1回配信した問題です。「粒ぞろいな問題」を「つぶやく」ことから、「つぶ問」とネーミングしました。
合格には、勉強をしない日を作らないことと、スキマ時間を活用することが大切です。「つぶ問」は簿・財それぞれ平日1問ずつ更新していきますので、ペースメーカーとしてご活用ください<1‐1~11‐4(最終)>。

【問題】 

 当社が請け負っている甲、乙、丙の3つの工事案件について、それぞれ当期における工事損益の金額(工事収益と工事原価の差額)を計算しなさい。なお、損失が生じる場合には、負の値として解答すること。

〔甲案件〕

1.前期に甲社より請け負った案件である。契約当初の見積工事収益総額は40,000千円であり、見積工事原価総額は36,000千円であった。

2.前期における実際工事原価は34,200千円であり、当期における実際工事原価は3,800千円であった。工事物件は当期中に完成し、引渡しも済んでいる。

3.見積工事収益および見積工事原価の修正は行われなかった。

4.甲案件の工事進捗部分については、成果の確実性があると認められる。工事進捗度の計算については原価比例法によること(他の案件についても同様とする)。

〔乙案件〕

1.前期に乙社より請け負った案件である。契約当初の見積工事収益総額は50,000千円であり、見積工事原価総額は42,000千円であった。

2.前期における実際工事原価は12,600千円であり、当期における実際工事原価は18,900千円であった。工事物件は当期末現在、建設中である。

3.建設資材の価格高騰に伴い、当期に見積工事原価総額を45,000千円に修正した。

4.乙案件の工事進捗部分については、成果の確実性があると認められる。

〔丙案件〕

1.当期に丙社より請け負った案件である。契約当初の見積工事収益総額は60,000千円であり、見積工事原価総額は50,000千円であった。

2.当期における実際工事原価は28,000千円であった。工事物件は当期末現在、建設中である。

3.見積工事収益および見積工事原価の修正は行われなかった。

4.丙案件については、建設資材の価格変動が大きく、工事原価の見積りに不安定な要素が多い。このため、工事原価総額について信頼性をもった見積りを行えなかった。


固定ページ:

1

2

関連記事

ページ上部へ戻る