審議会により設定された会計基準は「〇〇に係る会計基準」という名称に対して、ASBJにより設定された会計基準は「〇〇に関する会計基準」というように名称が異なるとともに、以下のように構成も異なります(どちらが設定した基準化は、基準本文の標題の下に記載されています)。
◆審議会が設定した会計基準の構成 1.前文・設定に関する意見書(背景や考え方を示す) 2.会計基準 3.注解(会計基準の補足) |
◆ASBJが設定する会計基準の構成 1.目的 2.会計基準 3.結論の背景 |
審議会の「前文」または「○○に係る会計基準の設定に関する意見書」が、ASBJの「結論の背景」に該当すると考えてよいでしょう。
ちなみに、ASBJによる会計基準等の冒頭の数字は、「第〇項(こう)」と読みます。 さらに、本書では関連法規編に、ASBJの公表した「討議資料 財務会計の概念フレームワーク」を収録しています。「概念フレームワーク」とは、企業会計の基礎にある前提や概念を体系化したものであり、現行基準の解釈や将来の基準開発に指針を与える役割もあることから、税理士・会計士試験にも重要なものといえます。