【編集部】
公認会計士試験や税理士試験の合格発表念がありました。残念な結果になった時、どうやって再起するか。モチベーションを上げるコツを、元ギャル男で、現・アガルートアカデミー司法試験講師の石橋侑大先生に聞きました。
まずは「敗因分析」が大事
Q 石橋先生も、予備試験の短答式試験や予備試験突破後の司法試験に落ちた経験があると聞きました。
そうですね。予備試験の短答式試験は2回落ちました。そこから無事予備試験を突破したのですが、予備試験合格者の多くが最終合格する(令和4年度の予備試験合格者の司法試験合格率は97.5%)といわれる司法試験に不合格となりました。
反省して、「敗因分析」をし、勉強を合理的なものにしたことで、不合格の翌年に合格しました。
「敗因分析」の際は、本試験の成績表や自分の再現答案を分析して、主観的評価と客観的評価の乖離の有無、原因、対策を考え、教材やスケジュールの精査を行うことが必要不可欠です。
辛いかもしれませんが、負けには必ず原因が存在します。自己分析を徹底しなければ、合格に向けた合理的な方法論はみえてきません。
「合格者がやっていたから何も考えずにそのまま真似してみる」ではだめですね。敗因は自分にしかわかりません。主体的に考える、それが大事です。
Q 主体的に考えるとは?
たとえば、予備校にまた申し込めば、テキストが届き、授業が受けられます。でも、それをそのままこなすことが、あなたにフィットする合理的な勉強方法とは限らないんですね。
「自分にとって何が一番適しているのか」という観点から、自分の頭で考えて行動することが不可欠です。これはもちろん、司法試験であっても税理士試験であっても公認会計士試験であっても同じことだと思います。
ギャル男マインドで不合格からの合格を叶える!
Q 先生は、「元ギャル男」ですが、ギャル男マインドが役立ったみたいな経験はありますか?
短答式に2回落ちたときには、「落としてくれてありがとう! 絶対にナンバーワンで合格してやる!」と決心しましたね。「ギャル男魂見せつけたるわ!!!」という感じです。
もちろん、モチベーションが上がらない時はあると思うんですよね。
というか、資格試験の学習は基本的に年単位の長期にわたることが多いので、モチベーションを上げるというよりかはモチベーションが下がらないための努力をする方が合理的だと思います。
日々の学習の中に自分の成長を感じられる何らかの方策を取り込む努力をしてみてください。
集中して勉強する時間を増やすこともモチベーション維持との関係では大事ですよね。
これはライフハックですが、ちょっとした工夫で集中力は上がるんですよ!
①耳栓をつける
②靴下を脱ぐ
③机に腕を伸ばしてそこに頭をのっけて10~15分寝る→腕のしびれで起きることを数時間おきにやる
④全力であくびをする
これは、私がやっていた鬼がかり集中ハックです。
騙されたと思ってやってみていただければと思います。
あと、集中できる空間を作るもいいですね。これば私の中大ロースクール在籍時代の自習室です。アニメが好きなので、沢山飾って居心地よい空間にすることで、やる気を出していました。
Q 最後に、受験生にメッセージをお願いします。
「人は一人で勝手に助かるだけ。誰かが誰かを助けることなどできない」
これは、西尾維新さんの「化物語」シリーズで、忍野メメが言う言葉です。
解釈は色々ですが、私は「アドバイスを周りからすることはできるけど、結局決定して行動するのは自分にしかできない。だから動け」という意味合いだと思っています。
勉強は本質的に孤独な作業です。
やるかやらないかは自分次第ですが、初心を忘れずに頑張っていれば、きっと合格を掴めるはずです。頑張ってください。
<プロフィール>
石橋侑大(いしばし・ゆうだい)
元ギャル男にして、現司法試験予備校専任講師。慶應義塾大学法学部法律学科卒。中央大学法科大学院在学中に在学中に予備試験に合格して中退、司法試験合格後、司法修習を経て、弁護士登録をすることなく司法試験予備校専任講師となる。
「俺の生徒にとってオンリーワンでナンバーワン」がモットー。受験生同士の交流会や学生、社会人向けの勉強会を実施するなど、イベンターとしても活躍。
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