【日商2級から税理士へ ステップアップ会計教室】第13回:特殊商品売買⑤


<解 答>(単位:円)

 借 方 科 目金 額貸 方 科 目金 額
仕入 320,000買掛金320,000
売掛金 200,000一般売上200,000
割賦売掛金 125,000割賦売上125,000
現金 25,000割賦売掛金25,000
仕入    40,000繰越商品 40,000
繰越商品 120,000仕入 120,000
割賦売上利益控除*1 36,000繰延割賦売上利益36,000

*1 未実現利益控除法では、割賦売掛金の期末残高に含まれる未実現利益の金額を控除します。割賦売掛金の決算整理前残高試算表の金額は、125,000円-25,000円=100,000円です。割賦販売の原価率から未実現利益を計算することができます。この場合、次のようなボックスから原価率を計算するための金額を示すことができます。

また、一般販売の原価率から未実現利益を計算することもできます。この場合、次のようなボックスから原価率を計算するための金額を示すことができます。

一般販売の原価率から割賦売掛金に含まれる未実現利益を計算する場合、一般販売の売価を100%と考えると、割賦販売は一般販売よりも25%増しで販売しているため、100%+25%=125%の価格で販売していることになります。
原価率は80%ですから、利益率は125%-80%=45%となります。
つまり、125%のうち45%が利益額の割合となるため、100(割賦),000(売掛金)円× 45%/125%=36(未実),000(現利益)円という式により未実現利益を計算することができます。

この未実現利益額は、次期に割賦売掛金が回収された時の利益として計上します。
そのため、未実現利益は次期以降の利益として、繰延べる処理を決算で行います。
仮に、次期において、割賦売掛金が全て回収された場合、次期の決算では以下のような仕訳を行います。

 借 方 科 目金 額貸 方 科 目金 額
決算繰延割賦売上利益 36,000繰延割賦売上利益戻入36,000

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